こんにちは。
髙橋医院、受付の岡本です。
マスク着用が日常的になってから、数年が経ちました。
それに伴い、口周りのかゆみや乾燥、湿疹、吹き出物といったトラブルが続いているという方も多いのではないでしょうか。
11月12日は「イイヒフ」という語呂合わせから、日本臨床皮膚科医会が「皮膚の日」に制定しました。
今回は「皮膚の日」にちなんで、長引くマスク生活で起きやすい「マスクによる肌トラブル」のお話をしたいと思います。
【マスク皮膚炎の原因は?】
マスク着用による肌荒れ、かぶれ、炎症などを「マスク皮膚炎」といい、主に3つの原因が挙げられます。
1.マスクと肌の摩擦
マスクを長時間着用することで肌とマスクが擦れ、その刺激によって肌の角質層のバリア機能が低下します。すると、肌がデリケートな状態になり、少しの刺激でも痛みを感じたり、かぶれたりしてしまいます。
2.マスク内の蒸れ
マスクの内側は温度と湿度が高くなるため、雑菌が繁殖しやすい環境になります。
汗や皮脂、会話などで飛んだ唾液による雑菌がマスク内で繁殖してしまうと、肌荒れや吹き出物などの炎症を起こしやすくなります。
3.マスク着脱による乾燥
マスクをつけているときは、吐く息がこもっているのでマスク内の湿度が高くなります。しかし、マスクを外すと肌表面の水分が一気に蒸発してしまうため、急激に肌が乾燥します。
繰り返すと肌のバリア機能が働かなくなり、肌荒れや肌のごわつきの原因になります。
【マスク皮膚炎を予防するには】
「摩擦」への対策として自分に合ったサイズのマスクを着用しましょう。サイズが小さかったり大きかったりすると口を動かすたびに動いて摩擦の原因になります。ぴったり合ったマスクにすれば、肌とマスクの摩擦を小さくできます。
また、飲み物を飲むときにマスクをずらすことが多いと思いますが、それによって摩擦が起きて肌へ負担がかかってしまいます。マスクはあごにずらすのではなく、その都度外すようにしましょう。
「蒸れ」によるマスク内の雑菌の繁殖を抑えるには、汗や皮脂をこまめにふき取ることが大切です。マスクが汗や蒸れで湿った場合は、新しいものに交換することをおすすめします。
また唾液に含まれる雑菌も、マスク内の衛生環境を悪化させてしまいます。口を軽くゆすぐだけでも効果があるので、外出先でも機会を見つけて実践してみてください。
そして、丁寧なスキンケアで保湿して「乾燥」対策を行いましょう。帰宅してマスクを外したら、肌の汚れやメイクを洗い流して、肌を清潔にします。ゴシゴシこするのではなく、泡で優しく洗うのがコツです。
保湿は低刺激処方の化粧水や乳液を選んで保湿ケアを行い、角質層のバリア機能を健やかに保ちましょう。
【まとめ】
気温、湿度が低下する秋から冬にかけての季節は、肌も乾燥しやすくなります。こまめな保湿や自分に合ったマスク選びに加え、栄養バランスの取れた食事、睡眠など生活習慣を整えることも健康な肌を保つ重要なポイントです。
対策をおこなっても肌トラブルが続くようであれば、皮膚科を受診いただくことも大切です。
【高橋医院からのご案内】
当院では、水曜日の午後に皮膚科の専門医が診断、治療を行います。
マスクによる肌荒れ、吹き出物やかぶれなどの炎症も診療いたします。皮膚のお悩みや気になる症状がある方は、ご相談ください。
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