こんにちは。

8月16日は、『キップ パイロールの日』です。
この記念日は常備薬を見直すきっかけとしてキップ薬品株式会社が制定し、「パ(8)イロ(16)ール」という語呂合わせに由来します。
今回は、小さなケガの感染症リスクや処置方法、受診の目安についてお話しします。

【小さなケガでも放置はNG】

小さなすり傷や切り傷、やけどなど、一見すると軽いケガでも、放置してしまうと傷口から細菌が侵入し、腫れや化膿などケガが悪化することがあります。
このような日常的なケガほど、早めに適切な手当てを行うことが大切です。

《小さなケガの処置例》

以下に、ケガごとの応急処置のポイントを解説します。

・すり傷:流水で砂や汚れを洗い流したあと、清潔なガーゼで水分を拭き取り、必要に応じて絆創膏を貼る。
・切り傷:出血がある場合は清潔なガーゼで軽く圧迫して止血する。止血後に流水で傷口を洗浄し、乾いたら清潔なドレッシング材で覆う。
・やけど:患部を流水で冷やし、痛みが落ち着いたら水分を軽く拭き取り、皮膚に刺激を与えないよう注意して清潔なガーゼで保護する。

いずれのケースでも「しっかり洗う・清潔に保つ・傷口を早めに保護する」の3つを心掛けることで感染症のリスクを減らせます。

【小さなケガに潜む感染症の危険性】

小さなすり傷や切り傷、やけどでも体内への侵入口となるため、傷口をそのままにしておくと細菌が侵入し、感染症を招く恐れがあります。
以下の状態では感染症のリスクがより高まるため、注意が必要です。

《免疫力が低下している場合》

睡眠不足や栄養バランスの乱れなどで免疫力が落ちていると、通常なら体の免疫作用によって排除できる微量の細菌でも体内で増殖しやすくなります。
この状態で小さな傷ができると、炎症が悪化しやすく治りも遅くなるため、注意が必要です。

《傷口が不衛生な状態の場合》

傷口に泥や砂などの汚れが残っていると、細菌が繁殖しやすい環境が整います。
手当てを行う人の手や道具が清潔でない場合にも、傷口を通じて雑菌が入り込み、化膿や腫れを引き起こすことがあります。

【心配なときには念のため病院の受診を】

軽いすり傷や切り傷、やけどは自宅で手当てを済ませてしまいがちですが、少しでも不安を感じたら医療機関を受診することが早期回復への第一歩です。

自己判断だけでは感染症の兆候を見落とす可能性があるため、専門家に状態を確認してもらうことが大切です。
早期に受診することで、感染症を防ぐだけでなく、傷の治りを促す適切な治療や処置を受けることができます。

《受診を検討すべき症例》

以下の症状に少しでも当てはまる場合は、休日や夜間であっても救急外来やオンライン診療などに相談しましょう。

・5分以上、患部を圧迫しても出血が止まらない
・傷が深い・広い、あるいは深さを判断できない
・応急処置後も痛み・腫れ・熱感が続く、または悪化している
・発熱・倦怠感・悪寒など全身症状が現れた

いずれも早い段階で専門家による診察を受けることで治癒までの期間を短くできます。

★【まとめ】

小さなケガは放置すると感染症へ進展する恐れがあるため、少しでも不安を感じたら医療機関を受診することが重要です。
赤みや痛みが続く、包帯の交換方法に不安がある場合など、お気軽にご相談ください。