こんにちは。
髙橋医院、受付の岡本です。

3月9日は「脈の日」です。
脳卒中に関する知識の普及と予防、脈に関心を持ち日常的にチェックしてほしい、という目的で、公益社団法人日本脳卒中協会が制定しました。日付は「みゃ(3)く(9)」の語呂合わせだそうです。
また、日本脳卒中協会と日本不整脈心電学会による合同実行委員会では、脈の日のからの1週間、3月9日から3月15日を「心房細動週間」とし、啓発活動を行なっています。

【脳卒中や心臓に関わる病気の発見に脈のチェックが有効!】

自分で脈を測ることを「自己検脈」といいます。自己検脈のやり方は、まず、手首の内側に人差し指と中指をあてて、親指で手首を支えます。
人差し指と中指で、ドッ、ドッという脈を探してみてください。見つからない時は、抑える場所を変えたり、抑える強さを変えてみてください。
脈に触れたら、15秒間に何回脈を打っているかを数えましょう。その脈拍数を4倍にして、1分間の脈拍数を計算します。
健康な成人の安静時の脈拍数は、1分間に約60~100回です。それよりも多い、少ない、脈が不規則という場合は「不整脈」などの可能性があります。

【不整脈とは】

心臓の脈の打ち方が乱れることをまとめて不整脈と呼び、通常よりも脈が速くなる「頻脈」や、反対に脈が遅くなる「徐脈」、また脈が途中で飛ぶ「期外収縮」と呼ばれるものなどがあります。

《不整脈の原因といわれるもの》

・加齢
・心臓の病気
・自律神経系のバランスが崩れる全身の病気
・高血圧
・重い肺の病気
・甲状腺の病気
・薬(一部の降圧薬、一部の抗うつ薬、抗不整脈薬)
・生活習慣(ストレス、睡眠不足、過労、喫煙、アルコールやコーヒーのとり過ぎ、肥満)

【放っておかないで、不整脈】

脈の乱れがある場合、不整脈の一種である心房細動が疑われます。
心房細動とは、心房が十分に収縮せず、小刻みに震える病気です。放っておくと、心臓の機能が低下し、心不全を引き起こすことになります。
また、血栓ができやすくなることから、血管が詰まり、脳梗塞になることもあります。
心房細動が原因の脳梗塞は「心原性脳塞栓症」と呼ばれ、脳へのダメージが大きく、寝たきりなどの深刻な後遺症を残すこともあります。
心房細動は、動悸やめまい、息切れなどの症状が出ることもある一方で、約半数の人には自覚症状がありません。自己検脈による早期発見を心がけましょう。

◆【健康診断で定期的にチェック】

脈の乱れが気になったら、一度、心電図検査を受けてみてください。治療をすることで、致命的になるかもしれない脳梗塞や心不全などを予防できます。
当院の健康診断には、循環器系の検査が入っています。定期的な医師のチェックを受けて、健康管理に役立ててくださいね。